1459年春、メディチ家は完成したばかりの邸宅（パラッツォ）の礼拝堂装飾をベノッツォ･ゴッツォリに依頼した。祭壇の「聖幼児を礼拝する聖母」はフィリッポ･リッピに依頼されていたが、おそらくリッピがプラートで多くの仕事を抱えていたため、壁面装飾はフィレンツェでそれほど有名ではなかったベノッツォに依頼された。コジモが信頼していたフラ･アンジェリコの優れた弟子で、サン・マルコ修道院でその実力が確認されていたからだった。
内陣左右壁（礼拝する天使たち）
内陣入口の左右（羊飼いの宵越し）
礼拝堂右壁（若い王の行列）
入口のある壁（モール人の王の行列）
礼拝堂左壁（老いたる王の行列）
右図で見えているのは左から、礼拝堂左壁・内陣入口左・内陣左壁・祭壇（模写）・内陣入口右
マギの旅は右壁上部、城壁に囲まれた白い都市エルサレムを出発して、入口のある壁、礼拝堂左壁を経て祭壇に描かれているイエスが生まれたベツレヘムへ向かっている。

1450年代

ベノッツォ･ゴッツォリ　Benozzo Gozzoli
メディチ家礼拝堂壁画装飾
1459〜61年　フレスコ
フィレンツェ　パラッツォ･メディチ=リッカルディ
世界美術大全集11　イタリア・ルネサンス1
イタリア・ルネサンスの巨匠たち12　ベノッツォ･ゴッツォリ
名画への旅5　初期ルネサンス1